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高所作業ってなに?第1話 高所作業研究室の室長KENブログ #irata Instructor

2020.07.30
高所作業研究室の室長のKENです。これまで10年以上高所作業を専門として活動してきました。ここ数年は自身が開催する講習などを通じて高所作業に悩みを持たれている方と接してきました。

何を書こうか…何か伝えるべき事があるのか…悩んで来ましたが、

結論、言いたいこと、書きたいことを書くことにしました~。

私は高所作業の中でも少し特殊なロープアクセスと言う技術を使った仕事をしてきました。

自身の経験を踏まえ、高所作業が何かを考えていこうと思います。

 

さて、自分の過去を振り返ってみるとお客様から「うちのビルの屋上からロープで降りてよ。」という依頼は1件もありませんでした。

『高所作業』は読んで字のごとく『作業』なのですが、お客様から依頼を受けて行う『本作業』とは一線を画しているのだと思います。

補修や塗装、清掃等がお客様の言う『作業』であり、高所作業という『作業』はお客様にとってはお金を支払うべき所ではないのだと言うことです。まぁ本作業を行う為の手段であり、どうやって高い場所に行こうが、基本知ったことではないのですね。

 

では、これがどういった現象を生み出しているかが問題です。

 

例えば、『塗装作業』。

これはお客様から依頼を受け、対価を受け取る作業ですね。もちろんプロとして依頼を受け納品する以上、仕上がりや見えない部分の施工の品質の高さを求められます。

その為、会社では作業員に塗装の技術を教育し、必要な資格を取得させより高い品質を担保できるよう、人にも使用する材料にも多くの投資を行います。

では、『高所作業』はどうでしょう?

作業と名はついていますが、高所作業についてちゃんと教育を受けたことはありますか?

講習に訪れる人にこの質問をすると、誰からも『高所作業』について教えてもらったことがない…という回答が大半。

死と隣り合わせの作業にもかかわらず、誰にも教えてもらっていないと言うのが高所作業なのです。

驚きですが、現実です。

★今日の結論★

『高所作業』は”手段”であって”目的”ではない『作業』である。

 

では次回は、”手段”である『高所作業』が生み出す問題を考えて行きたいと思います。

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